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留守番(分離不安)

タグファーツ 長尾先生のコラム

留守番(分離不安)

 

愛犬の留守番、飼い主としては心配なものですね。昨今の家族の在り方として核家族化や夫婦共働きのご家庭が増え、お仕事、学校、習い事、家に人がいないなんてことも多いのではないでしょうか?

必然的に家にいる愛犬は留守番を任されることになる訳です。一人ぼっちで留守番している愛犬の気持ちを考えるとやるせないものがあります。しかし、どんなご家庭でもやむなく留守番をさせなければならない時は必ずあるものです。その時あなたの愛犬はおとなしく留守番をしてくれるでしょうか?寂しさのあまり留守番が苦手な子になっていませんか?「寂しがり屋で、飼い主が大好きで、かわいいなぁ。」なんて軽視していたらとんでもないことになるかもしれませんよ?そうならないように飼い主は愛犬に留守番トレーニングをしっかりしておきましょう。

※愛犬との暮らしには、最低限のお世話や遊び、トレーニングを通じてコミュニケーションを取る時間が無くてはなりません。それすらも確保できないという場合は初めから飼わないという選択肢も必要です。

 

まずトレーニングを始める前に留守番時の愛犬の状態、問題行動について知ることからです。犬の成長は早く、今は平均すると約14~15年でその生涯を終えることになります。ということは、犬の時間の流れに対する感覚は人間のそれとは大きく異なることになります。人にとってはちょっとした留守番でも、犬にとっては非常に長く感じるのです。軽く2~3時間程度でも犬には半日ほどにも感じることでしょう。愛犬はその時を「暇だなぁ。」と思って過ごすのでしょうか?それとも、「もしかして、飼い主さんはもう帰ってこないのでは!?」と思って恐怖を感じているかもしれません。

 

留守番中、問題行動をとる愛犬たちがいます。その子たちは「飼い主さんに帰ってきてほしい!」という思いから問題行動をしている可能性があるのです。

  • 吠える(激しく吠え呼び続ける、遠吠えのような鳴き方をすることも)
  • 破壊衝動(家の中の色々なものを破壊、危険なものを咬んで事故の危険も)
  • 食フンなどの誤飲誤食
  • ストレス過多(イライラが激しく、体調不良や自傷行動などの症状も出てくる)

など、このような問題行動をしているようであれば要注意です。仮に問題行動がない場合でも、愛犬にとって留守番は多少なりともストレスを感じることです。しっかり留守番トレーニングをしていくことはどんな子でも有効なことでしょう。

 

では、いよいよ留守番トレーニングをしていきましょう。まず言っておきたいのは、いくら長時間留守番をくり返してもトレーニングにならないということです。長時間待たされることでイライラがつのる訳ですから、ストレスを蓄積していってしまうことになりかねません。大切なことは焦らないことです。根気強くトレーニングしてください。

 

愛犬たちは飼い主が1度出ていくと「当分帰ってこない。」と思っています。ここで留守番トレーニングのポイント[すぐに帰ってくる]です。初めのうちはほんの10数秒程度で構いません。「行ってきます。」10数秒して「ただいま!」という具合です。すると犬たちは「あれ?もう帰ってきた。」と驚き、喜ぶでしょう。10数秒の留守番から始めていきましょう。その短い留守番でも激しく反応する子もいるでしょうが、飼い主は特に叱ることや大きなリアクションなどしてはいけません。ただただ、それを何度も繰り返し行ってください。そうすると犬たちは、「どうせまたすぐ帰ってくるんでしょ?」と激しい反応を見せなくなります。

そこまでできたら、次はもう少し出かけている時間を延ばしてみましょう。焦らず少しずつ時間を延ばすように心がけてください。そうしていくうちにいつの間にか長時間の留守番が苦ではなくなり、落ち着いてできるようになっているはずです。ポイントは、愛犬に「飼い主さんはいつでも必ず帰ってきてくれるんだ。」と思わせることです。

 

そして、もう1つポイントがあります。それは愛犬がお見送りやお出迎えをしてくれる時にあります。テンション高くアピールしてくれるでしょう。しかし、飼い主はそれに合わせてはいけない!ということです。落ち着いて留守番をしないといけない訳ですが、飼い主がテンションの高い自分を喜んでくれるとなれば帰ってきてくれるまでソワソワと落ち着かなくなってしまうものです。

お見送り、お出迎えはうれしいでしょう。ですが、心を落ち着かせてから相手をしてあげましょう。「飼い主さんは落ち着いた自分が好きなんだ。」と思ってもらうことがもう1つのポイントです。根気強くトレーニングに励みましょう。愛犬は必ず応えてくれるはずです。

 

ここで、みなさまに知っておいてもらいたい言葉があります。「分離不安(症)」、耳にしたことがあるという方もいるでしょう。分離不安とは、飼い主に依存してしまい、全く離れることができなくなってしまう症状の事です。「別に好きで離れたくないんだったらいいじゃないか。」と思われる方もいるでしょう。しかし、この症状が重くなると非常に危険であるということを知っておいてください。

飼い主と少し離れるだけで大騒ぎはもちろん、体調不良、攻撃行動、自傷行動などなど、症状は多岐にわたりますが、重度になると命の危険すらあるのです。それを考えれば、分離不安にしないように飼い主に依存し過ぎないように育てていくことが大切ですね。それは、飼い主も愛犬に依存し過ぎてはいけないということでもあります。心当たりがある方は気を付けましょう。少し分離不安かもと思われる場合には、まず「相手にできない時は、相手にしません。」という態度から練習してみましょう。

 

難しいと感じたときにはプロの手を借りてくだい。必ずお力になれるはずです。愛犬の犬生を思えばこそのドッグトレーニングということを忘れないでください。そして、根気強く続けていきましょう。より豊かなドッグライフを送ってもらうために。

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