しつけ

「パピー(仔犬)の時期のしつけ」社会化期について

タグファーツ 長尾先生のコラム

テーマ:「パピー(仔犬)の時期のしつけ」社会化期について

 

テレビをつけるとかわいい仔犬たちがじゃれ合って遊んでいる映像が取り上げられています。何とも言えないかわいさで目を奪われてしまいますね。これから愛犬を迎えようとされているみなさま、その大半の方が月齢2~3ヵ月ほどのパピー(仔犬)から飼うのではないでしょうか。やはりパピーの時期はかわいいもので、溺愛したい気持ちもひとしおでしょう。これからのドッグライフを大いに楽しみに、希望を持ってたっぷりの愛情を注いであげてほしいと思います。

しかし、甘やかしてばかりもいられません。この幼いころだからこそ教えてあげるべきことがたくさんあるのです。このことを飼い主は理解しておかなければなりません。

 

 

「社会化期」という時期を知っておきましょう

社会化期と聞いて聞き慣れないという方も多いと思います。この機会にぜひ覚えていただきたいと思います。社会化期というのは犬が生きるために環境に適応し、様々な知識を得るのに最も適した時期のことをいいます。犬や人の社会に慣れていく、すなわち「社会化がしやすい時期」というわけです。もっと簡単に「幼い時期」の事をあらわした言葉、と思っていただいても良いです。

パピーのころはスポンジのように吸収が早く色々なことを学習していきます。この社会化期は生後4週~13週までには終わってしまうものと考えられています。それだけ成長が早いということなんですね。ですので、しつけをするのにこの社会化期を逃す手はない、ということです。

ここで、社会化期を適切に過ごせなかったことで起こる問題に目を向けてみましょう。

・必要以上に人や他の犬を怖がり、過剰な反応(興奮、威嚇(いかく)、逃走など)をしてしまう

・物音に過剰反応してしまう

・動物病院やペットホテルなどの利用が困難になる

・手入れなどに困る

などなど、社会に溶け込めないことで様々な問題行動につながるということがあるのです。

飼い主のみなさま、この社会化期に様々な良い経験をさせてあげてください。決して箱入りにせず、色々なもの見て、音を聞いて、においを嗅いで、それが自分にとってどういうものなのかを教えてあげてください。いくらかの刺激にも慣れさせましょう。将来起こりうる事態に備えることがその子自身を守ることにつながります。

 

散歩の時期について「いつごろから散歩に出てあげればいいの?」

犬を飼い始めてやってあげたいことの1つに「お散歩に連れて行ってあげたい」というのがありますね。お外で楽しくお散歩、色々良い経験ができるのでは?社会化に役立ちそうです。

しかし、獣医さんには「ワクチンが終了するまで外に出してはならない。」と言われます。だから「外にいっさい出さず、家のケージのみで生活させた。」というケースを耳にすることがあります。当然でしょう。外には病気の原因になるものがいっぱいなのですから。

しかし、ちょっと待ってください。幼少期のワクチン接種が一通り終了するのを待っていたら、大切な「社会化期」を逃してしまうのではないでしょうか?それは大変です。どうするのが良いか考えてみましょう。

ここは極端に考えず、臨機応変にいきましょう。まだまだリードにも慣れていない赤ちゃんです。しっかり抱っこした状態や、キャリーバッグなどに入った状態でお外を一緒に歩く、なんていうのはどうでしょう。病原体に触れることなく、いろいろな音を聞くことができるし、ものを見ることだってできます。風を感じ、それに乗ってくるにおいも嗅ぐこともできるのではないでしょうか。そしてその後、獣医さんからお墨付きをもらったら外を歩き、直接触れることでより学習していくことができるのです。お散歩は「社会化のため」という意味合いが大きいのです。ぜひ楽しい散歩をしていただきたいと思います。

 

さて、ここで1つ疑問が出てくると思います。この「社会化期」を過ぎてしまったらもう手遅れなのか、ということです。私のトレーナーとしての見解をいえば、どうしても幼い時期の方が学習のスピードが速いというのは事実です。しかし、手遅れではありません!年齢が進んでも社会化はできます。決して、あきらめることはありません。根気強くトレーニングしていきましょう。そうすれば、必ず愛犬は応えてくれるはずです。

そして今現在パピーの子たちの社会化には犬同士のかかわりも重要なポイントです。月齢の近い子たちと遊んだり、時には競い合ったりすることはとても良い学習になります。そういった機会があれば積極的に参加していただきたいと思います。その子の幸せを考えればこそ、勇気をもって輪の中に入っていくことも、大事なことなのです。

 

自分たちだけでの解決が難しければプロの手を借りることも大切です。みなさまがご自分の愛犬を良きパートナーとして、育てていってくれることを期待しています。

 

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