しつけ

愛犬にとって幸せなお家づくり

タグファーツ 長尾先生のコラム

テーマ:「愛犬にとって幸せなお家づくり」

 

飼い主のみなさま、みなさまは愛犬にどのような生活環境を与えているでしょうか?昨今の犬の住環境はどのようになっているでしょうか?そして犬にとって幸せなお家とはどういったものなのでしょうか?しつけの観点から考えてみましょう。

最近では室内で一緒に暮らすのが主流となっていますね。人の生活環境の変化にともない、犬の飼育環境も変化をしています。犬と人との距離がより近いものになっているのです。犬という存在が飼育動物という感覚ではなく、家族の一員となっているというあらわれと言えるでしょう。

しかし、室外飼育をされている犬たちもいます。昔の家庭では「番犬」という感覚で飼われていた経緯もあり、外につながれ、割とぞんざいな扱いをされていたということです。その時代の人々が飼育の知識に乏しかったのかもしれませんが、犬にとって快適な環境と言いづらいのは確かです。

では、室外飼育はするべきではないということになるのでしょうか?私は今まさに外にいる子たちが昔のそれに当てはまるかというと、必ずしもそうでないように思われるのです。

犬たちにとってはどうなのでしょうか?愛玩犬と言われる犬たちがいます。この犬種は人の近くで暮らすために改良された小さな犬たちです。例えば、人気犬種のトイプードルやチワワなどはそれにあたります。この子たちに外で暮らせというのは酷かもしれませんね。では、その他の犬たちはどうなのでしょうか。

犬たちにとって飼い主はそばに居てほしい存在であるのは間違いないでしょう。(そういう存在にならないといけません。)できればどんな子たちも室内で暮らせるのならばその方がいいだろうと考えます。しかし、家庭環境がそれを許さなかったり、犬自身の性質的に室内が合わない、なんていう子もいたりするのです。ということは、室内飼育だけ、室外飼育だけにとらわれず、その子や環境に合わせて臨機応変にお家づくりをしていきましょうということなのです。ただし、間違ってはいけないのは愛犬たちが幸せに暮らすため、最低限の配慮がいきとどいたお家づくりをしなくてはならないことです。それを怠る者には虐待をしているとみなされ、罰則を課せられる場合もありますのでご注意を!

それではどんなお家が理想的でしょうか。まず、家庭環境、その愛犬の性質性格に合わせたお家づくりをしましょう。そして、人と犬とが「お互いにストレスにならないように」ということを考えて作っていくことが大切です。その中で欠かせないものとして、ケージやクレートというものを言っておきたいと思います。

まずケージですが、仔犬を飼い始める際にお部屋として使うために用意しましょうと言われると思います。空間を区切る囲いというイメージです。

さらにクレートですが、移動用のキャリーケースなどをイメージしていただければと思います。

「ケージやクレートに閉じ込めてしまうのはかわいいそう」と思われている方は多いのではないでしょうか。それは大きな間違いだと言っておきたいと思います。なぜなのでしょうか?まず、犬という生き物がそれを好む動物だということです。元々犬は自ら巣(身を隠せるようなプライベートスペース)を作って生活する動物なのです。自分だけの巣穴的なお部屋が有るのと無いのとでは、精神状態に大きな違いがあります。フリー(自由な空間に放す)にするのが悪いわけではないですが、犬にとって生活スペースが広すぎると逆に落ち着かないのです。「もしかしたら外敵が侵入するかも」「あそこに何か見逃したものがなかったか」などソワソワとしてイライラのもとになる訳です。

「自分のお部屋さえ見ておけば安心」という心持にしてあげることで非常に落ち着きのある子になることでしょう。犬はある程度限られた狭くて隠れられるような場所を好みますので、お部屋自体はそんなに広くなくて良いのです。もちろん窮屈すぎてもいけませんし、敷物を敷くなどの快適さも大事です。バランスを考えてお部屋を作りましょう。(定期的にフリーに遊ばせてあげたり、日光に触れさせるなどの最低限健康に配慮することは忘れないように)

そして、しつけに生かせるというのも利点です。トイレのしつけや我慢の練習など、色々と役立ってくれるものです。ただ犬も初めからすんなりと入ってくれるわけではありません。必ずケージトレーニング、クレートトレーニングが必要となります。無理やりお尻を押して入れても嫌がるだけです。嫌うようになっては元も子もありません。好きな空間として認識してくれるように慣らしていきましょう。

そして昨今、特に注目されているのが「災害対策」としての使い方です。ペットと同伴避難となった場合、避難所では限られた空間に入っていなければならない状況がうまれます。それが苦とならないように、日ごろから慣らしておくことを心がけましょう。

何が起こるか分からない時代です。準備しておくことは大事なことでしょう。犬たちは家族の一員です。その家族の生活の質や命を守るのは、飼い主の使命といえるでしょう。そのためのお家づくりです。決して軽んじないように、快適な環境を作っていただければと思います。

また、家族だけでの環境づくりや練習が難しいということであればプロの手を借りることも大切です。飼い主の皆さまと愛犬の幸せのためサポートしていくことが我々プロのトレーナーの役割だと思っています。

みなさまがご自分の愛犬を良きパートナーとして育てていってくれることを期待しています。

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