しつけ

吠え癖改善トレーニング後編~吠えを止めさせるには?~

タグファーツ 長尾先生のコラム

 テーマ:「吠え」

 

散歩道でのある光景、散歩中の犬が他の人や犬たちに吠えついています。飼い主は止めさせようとして「○○ちゃん!静かに!」「よしよし大丈夫よ。お友達よ~。」など一生懸命声をかけているようです。

こんな光景よく見かけますね?このとき犬たちは吠え止んでいるでしょうか?大半の犬が飼い主の呼びかけを全く聞いていないか、ますます激しく吠えているのではないでしょうか?

 

 

さて、ここからは吠え癖を改善していくためのトレーニングについて考えていくことにしましょう。前に述べたように、飼い主の皆さまは吠えている愛犬に対して何もしていないわけではないようですね。しかし結果、吠え止ますことはできていません。

何が悪いのでしょうか?

 

一つ知っておかなくてはならないことがあります。「犬たちは人の言葉を理解しているようで、あまり理解していない。」ということです。「吠えてはいけない。」と伝えようといくら話しかけても、犬たちは飼い主の言葉を正しくは理解できずに「話しかけてくれた。うれしい!」や「飼い主さんが何やら声を出しているぞ。よーし、自分ももっと頑張って吠えるぞ!」となるのです。つまり、言い聞かせようと一生懸命声をあげることは逆効果になりかねないことだったのです。このことから、やみくもに声がけしたり怒って言い聞かせることは、できないし、やってはいけないこと、というのが分かりましたね。

 

では次に、吠え止ますための方法を考えなくてはなりません。「吠え癖改善」の前編で述べたことを思い出してください。「吠える原因を見極めましょう。」という内容だったと思います。吠える原因やその子の性格などによってトレーニング方法は異なってくるということです。

 

要求吠え

吠えれば応えてくれる、構ってもらえるという本能で呼んでいるのですね。これについては、心苦しいですが「無視」で対応していくことになります。吠えても相手にしてもらえないのだ、と徹底して教えていくのです。これには時間と根気が必要になります。「かわいそう」という思いを抑え、一緒にがまんしていきましょう。一歩、一歩という心持ちで臨みましょう。

しかし、この中で最も大切なのは、吠えずにおとなしくしていれば「ほめてもらえる」「相手にしてくれる」ということです。無視をしていたとしても静かにできたらほめてあげましょう。犬は、信頼している飼い主にほめてもらえるとそれを正しい行動と理解します。おとなしく静かにしていることが正しい行動だとしっかり教えてあげましょう。

 

威嚇(いかく)吠え

他の人や犬に対して、「ここは自分の場所だ!入るな!」「飼い主さんを守らなければ!近づくな!」などと吠えたてます。注意したいですね。「叱る」という手段も時に必要になりますが、大きな声を出しても逆効果ですね。その前に試すべきことがあります。

犬は威嚇(いかく)する際、その対象に夢中になってしまうのです。注目し、吠えることに必死です。これを止めさせるにはまず、その注目を他のところにそらすという方法を試みましょう。吠えている方ではなく、飼い主の方もしくは別のところに注目させるのです。

例えば、大好きな食べ物やおもちゃなどです。必ず愛犬の大好きなものがあるはずですし、見つけてあげましょう。「吠えることよりもそっちの方がいい」と思わせることができれば大成功です。そういった集中力をこちらに向けてもらえるものを「モチベーター」と言うこともあります。この「モチベーター」を何個でもいいので見つけること、もしくは作っていきましょう。そのことは、トレーニングにおいて非常に効果的なものになるでしょう。ぜひ使っていただきたいと思います。

 

このように、声を荒げなくとも吠え止ます方法があるのです。怒って叱る前にぜひ試してみましょう。さあ、どんな反応が返ってきましたか?

今回紹介させていただいたトレーニング方法は数ある中の一部です。この方法だけではなく、他にも様々な方法があります。トレーニングはその子の性格や置かれている状況によってやり方を考えてあげなくてはなりません。そのトレーニングが愛犬に合っているのか、合っていないのか、見極めてトレーニングをしていきましょう。

もし、「合っている方法が分からない」「もっと詳しく色々なトレーニング方法を知りたい」「家族だけでの解決が難しい」ということであればプロの手を借りることも大切です。飼い主の皆さまと愛犬の幸せのため、サポートしていくことが我々プロのトレーナーの役割だと思っています。

みなさまがご自分の愛犬を良きパートナーとして育てていってくれることを期待しています。

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